社内捜査は秘密と恋の二人三脚
そう言うと、私の身体を横たえて腕を放した。そのままおでこにキスしてくれた。
私はゆっくり目を閉じた。しばらくして目を覚ますと、頭がすっきりした。やっぱり寝不足だった。
彼は心配していたが、起きると黙々と続きを計算した。少し眠れたので頭が冴えた。
夕方まで私は彼に言われた金額を計算して大まかな流れをつかんだ。
「里沙。俺は明日本社に行って現状を報告してくる。気をつけてくれ」
「わかったわ。あなたは本社の人なのね?」
「ああ、そうだ」
彼が初めて正面から私の目を見て話している。本当の彼だ。