社内捜査は秘密と恋の二人三脚
「何でしょうか?」
「君に頼んだ段ボールはどうして応接室に箱の中身を入れ替えられておいてあるのかな?」
「……え?!」
どうして知っているの?
「な、なんのことでしょう。私は地下に運びました」
カクテルが来た。専務は一口飲むと、私にも飲みなさいと命令した。
私は一口軽く口を付けた。ボーイがよろしいですか?と聞いている。
「はい、美味しいです」
笑顔のボーイが立ち去ると、専務の作り笑いが消えた。
「北村さん。君のこと秘書として大切にしてきたつもりだったけど、まさか裏切られるとはショックだ。誰の指示だ?」