社内捜査は秘密と恋の二人三脚

後始末

 彼は翌日の退院日、夕方迎えに来てくれた。

 斉藤さんも関根課長が迎えに来て帰って行った。落ち着いたら皆でゆっくり会おうと約束した。

 彼は私をマンションへ送ると急いで戻って行った。事件が解決したが後始末に忙しいと言っていた。本社へそのまま報告に行くと言っていたのだ。
 
「里沙。しばらくは出社せず休むようにと伝言だ。今週は畑中専務のこともあって、君の部屋は本社のほうで監査が入る。休んでいた方がいいだろう。体調不良ということになっている。何かあれば部長が連絡してくるから返事してやってくれ」

「わかったわ。斉藤さんも今週は休むって言っていた。彼女のところも峰山さん達のことで監査が入るんでしょ?」

「そうだろうな」

「あの……あなたは財団にいつまでいるの?」

 じっと彼を見つめて聞いた。もう、問題は解決に向かっている。
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