社内捜査は秘密と恋の二人三脚
部長の言葉の意味を考えると、彼が待っていてくれと言っていたことに直結するんだろう。やはり、嫌な予感は的中した。簡単なことではなさそうだ。
でも考えてもしょうがない。こうなってしまったんだから、彼との関係があの場限りだったとしても私は後悔していない。それに、彼を信じると決めている。
私は自分の机を片付けて、荷物を外の席に移動した。悟の隣の席。彼の仕事を引き継ぐんだから当たり前だ。悟は私を見ると苦笑いした。
「里沙。まさか、君に仕事を引き継ぐとは思いもしなかったよ」
「それはこっちの台詞だわ。大変ね、今回のことで色々あった直後の営業二部に異動なんて……」