社内捜査は秘密と恋の二人三脚

「とにかくね、なんて言うか、まあいいや。彼女の味方をするって最初に言ってしまったから。ただし、今後についてはお前の出方次第だな。彼女はお前のことまだ待ってるつもりらしいから……」

「隠したところでしょうがないから言うが、俺は里沙が好きだ。瞳さんとのことは社長にも昨日お断りをしたいと話してある。いい返事がもらえなかったので、陽樹や京子さんにも頼んだ」

「へええー。何事にも当たり障りなくというのがお前のモットーだったのに。珍しく、必死じゃん」

「当たり前だ。里沙はさっぱりした性格だ。見切られたら、俺は終わりだ」

「そうだね。見切られるのを待ってるよ。俺もそしたら全力で口説く」

「ふざけんな!」
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