社内捜査は秘密と恋の二人三脚

「わかった。とりあえず、連絡してくれてありがとう」

 文也が片手を振っていなくなった。俺は里沙をゆすって声をかけた。

「里沙、起きろ」

「……ん、ん」

 目をゆっくりと開けて、パチパチと瞬きしている。

「里沙、大丈夫か?」

「……え?鈴村さん?どうして」

「文也に呼ばれた。出るぞ、歩けるか?」
< 212 / 385 >

この作品をシェア

pagetop