社内捜査は秘密と恋の二人三脚

「今の専務とは友人から始まっていて、俺としては彼に仕える気はなかった。だが、周りを固められて入社して今に至る。対等な友人関係だったはずが常に敬語で話さねばならない部下になった」

「あなたの中で、専務は友人であって、部下になることは我慢できないことなのね」

「ここだけの話にしてくれ。でも陽樹はわかっている、おそらくな……」

「それで?あなたは最終的にどうしたいの?」

「彼の部下でない俺自身の権限で力を試せる所へ行きたい」

「それって……会社を辞めたいの?」
< 224 / 385 >

この作品をシェア

pagetop