社内捜査は秘密と恋の二人三脚
「先ほど社長に言われました。私を企画室へ入れたいそうですね?」
「ええ。正式に秘書室兼務で異動してもらいます。すでにほとんど企画室でしたが……」
「……ありがとう。とても嬉しいです」
「……京子、お前」
専務が驚いて立ちあがった。
「女性の立場を改革しようとしてくれている。女性代表として鈴村さんには頭を下げさせて下さい」
京子さんは結んだ長い黒髪を後ろに流して丁寧に俺に頭を下げてくれた。