社内捜査は秘密と恋の二人三脚

 正直、最近特別な仲になって彼の本当の姿が少しづつ見えてきた。実は私以上に突拍子もなくて、計算しないで行動するところもある。

 だって私達の関係なんて後先考えてない、感情に流されてあの薄暗い廊下で知り合って数日でキスして始まったんだよ……これのどこが策略を練って行動する人?違うでしょ。

「北村さん?」

「……ああ、それは違うと思う。斉藤さんは勘違いしている。彼、プライベートはいい加減だよ。仕事はそうじゃないかもしれないけど、プライベートは考えなしのいい加減君です」

 斉藤さんが笑い出した。

「きちんとした北村さんがそんないい加減君と付き合うとは……でも、神部君よりはマシ?浮気しなさそうだよね。北村さんのことすごい好きでしょ。もう、周り見えてないよね。結構恥ずかしいことも関根課長に言っているらしいから」
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