社内捜査は秘密と恋の二人三脚

「……うそでしょ?それ本当なの?」

「本当だよ。びっくりしたんだから……だってすぐにプロポーズされなかった?鈴村さんが関根課長にあなたとようやく付き合いだしたって報告されて、相づち打ったらすぐさますぐに同棲して結婚したいって騒いでいたらしいからねえ」

 顔を覆って突っ伏した。あの人、どういうことなの?

 恋愛に関してはかなり感情突発的だよね。でも経験はそこそこあるみたいなのよ。夜になるといっつも余裕で私は付いていくのに必死。もう嫌になる。

 今までの恋人ってどういう人だったんだろう?あんな調子で今までどうやって……はー。私やっていけるんだろうか……。

「……恥ずかしすぎる。もう、嫌だ。怖くて本社に行きたくない」

「付き合いは内緒にするんでしょ?」

「当たり前です。鈴村さんは考えなしだから危険なの。それに比べて大人の関根課長は安心だよねえ。斉藤さん達はオープンで行くんでしょ?何しろ同棲しちゃったんだもんね。そっちこそ、ラブラブで早すぎる」
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