社内捜査は秘密と恋の二人三脚
「おふたりさん、うるさい!お客さんがカウンターにいるんだぞ。いい加減にしてくれ」
「ああ、悪い、文也。裏から出るから。これ……」
そう言って、カードを渡した。
「あ、あの……私の分おいくらですか?」
「今日は特別にサービス。また、今度来てね」
文也さんはウインク。可愛い顔立ちだなあ。このモノトーンのバーテンの衣装がまた似合っている。きっとモテるだろうな。
「じゃあ、すみません。ホットサンドとお酒も美味しかったです。また、来ますね」
「文也、こいつはもう来ない」
また、ふたりでにらめっこしているのを、文也さんがたしなめた。