社内捜査は秘密と恋の二人三脚
いずれどうしたいのかわからないけど、彼のプライドを守れる仕事に就けるといいなと思う。
二人で四杯目を開けて、とうとうお茶漬けを食べ出した。話は佳境に向かった。
「とにかくさ、私達どこへ配属になるんだろう。鈴村さんから何か聞いてる?私ね、彼が同棲するときに言ってたのが気になるの。部署が離れても一緒にいられるように同棲しようって言われたんだよね。すごく嫌な予感するんだけど」
それなんだよね。私もイヤーな予感しかしない。何しろ部長や文也さんの言葉が忘れられないんだよね。特に文也さん。困ったものだ。
『君はさあ、きっと全然思いもかけない仕事になるかもしれないよ。今ねえ、絶賛君の争奪戦の真っ只中だから。もちろん、相手は誰だかわかるでしょ?まあ、どっちに転んでも僕とは繋がりが出来そうだから、よろしくね。あと、あいつに飽きたらいつでも言ってね。そっちでもウエルカムだからね』
彼に聞いたが、文也さんには絶世の美女の彼女がいるらしい。だけど、いつもまるで特定の彼女はいないかのようにバーで女性を口説きまくってる。