社内捜査は秘密と恋の二人三脚
つまり、転職とかそういうことか。
「失礼ながら申し上げます」
「うん」
「彼のことは私より長いお付き合いでよくご存じだと思います。京子さんもこの間彼とのやりとりを拝見した限りではかなりよく知っておられるようですし、私よりずっとお二人の方が近いと思います」
「そうだね。そう見えるけど、そうじゃない。君はわかっているくせにそういうこと言うんだな」
そうね。私がわかっているくせに言う理由を考えて欲しい。
「お約束はできません。でも彼が一番彼らしくいられるように、何かあれば相談に乗っていきます。私こそ、こちらに来たばかりでそんな余裕もありませんが、プライベートでの彼が息抜きを出来るように配慮はしていきます」