社内捜査は秘密と恋の二人三脚

 営業二部担当だった福原さんという人が彼女と組んで仕事をしている。

 関根課長はいずれ部長になるそうで、今後は彼女が彼のサポートへ回ることになるだろうという話だった。

 まあ、そうだよね。財団の仕事を引き継いでやっていくんだから、そのことを知っている人がここの企画室に必要だ。それならば彼女はピッタリだ。

 彼は役員になった。つまり企画室専属ではなく、指揮命令の一番上。

 執務に関わる事はほとんどなくなった。しかも彼には専属の女性秘書が付いた。形ばかりと彼は言うが、いい気持ちはしない。

 何故かと言えば、昨日専属秘書の可愛い女の子とじゃれ合いながら話していて、彼女の髪の毛に触れているのを見てしまった。

「なんか付いてるよ」

「あ、すみません。何ですか?」
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