社内捜査は秘密と恋の二人三脚
「やっぱ、本命は佐々木さんだよ。彼女綺麗だし、お似合いだよ。なにせ京子さんの休みは必ず彼女だったじゃない。だから鈴村さんには特別でしょ。っていうか、前から噂あったじゃん。縁談消えたし、いよいよなんじゃない?彼女、最近隠さなくなったよね、あからさまだもん」
「そりゃそうでしょ。瞳さんや社長の手前気を遣ってたけど、それもなくなったしね。時間の問題なんじゃない?鈴村さんも彼女には優しいもんね」
さようですか。佐々木さんって人もいるわけだ。とにかくしょっちゅう女性に囲まれてる。
自販機の近くのベンチに座っていたら、彼が通りかかり急に話しかけられた。親しくしないようにしているから、少しつっけんどん。周りに気をつけて小さい声で話してきた。
「なんだよ、怒ってんのか?」
「……秘書がつくって教えてくれなかったじゃない」