社内捜査は秘密と恋の二人三脚
「なんか、冷たい感じの美人ですね、北村さんって。お仕事できる人だからあそこへ配属になったんでしょうけど、秘書はむりですね。愛想が悪すぎます」
清水が俺に言う。あの冷たさは絶対お前のそのしゃべりのせいだ。
想像以上に何か怒ってる?まずい。連絡しなかったからか?いや、あいつだって連絡よこさないじゃないか。何なんだよ。
俺はイライラしてそれ以降仕事もそれが抜けない。話しかけてくる担当者がおびえているのを見てようやく気づいた。
夕方になり、秘書室の面々に連れて行かれたおしゃれな飲み屋には俺だけでなく、若手の企画室のメンバーも呼ばれて来ていた。
実は数人が秘書と交際している。どうしても仕事上接点も出来るし、企画室のメンバーもイケメン揃い。それはどうしたってそういうことになる。