社内捜査は秘密と恋の二人三脚
「……北村さんはどうだ?」
「彼女、クールビューティーですよね。なんていうか、たまーに笑顔を見せるんですよね。それが印象的で……話しかけたくても相模が囲っていてなかなか難しい」
「……」
「今日も多分ふたりで飲みに行ってますよ。自慢してましたから、相模の奴。いいよなー、俺も斉藤さんが嫌とかじゃないですけど、北村さんの指導担当だったら今頃鈴村さんと差しで飲んでませんよ。あはは」
「……」
こいつ、すっかり出来上がって俺の顔色をうかがう余裕もないようだ。里沙が相模と差しで飲んでいると聞いて、すぐに全額払うと福原を解放した。里沙に急いで電話をかけるが出ない。