社内捜査は秘密と恋の二人三脚
「あげくに、相模がお前にくっついているのを見てイライラしたところで、二次会でお前が相模と一緒に二人で飲みに行っていると聞いてアプリを使わずにはいられなくなった。俺も嫉妬したんだよ」
里沙の顔をのぞき込むと俺をじっと見て、つぶやいた。
「私だって……聞いたもの」
「何を?」
「賢人は縁談が破談になって、あなたを狙っている秘書室の女性達がここぞとばかりに告白しまくっているって……」
誰だ、そんなデマを流した奴は。まあ、告白は今のところ三人くらいにされたのは事実だ。俺が黙っているのを見て、里沙はじろりと俺を睨んだ。