社内捜査は秘密と恋の二人三脚

「しょうがないだろ?里沙が可愛いからだ。どれだけ愛しているかよくわかるだろ?素直に喜んでいろ。嫉妬なんてしなくてもいいと実感できたか?」

「それとこれとは別。今は恋人として可愛がってくれても、他の女性にも優しくする姿をみれば絶対いい気持ちはしない。賢人だってそうでしょ?」

「仕事を円滑に進めるためには多少笑顔でコミュニケーションも必要だ。俺だって里沙のそういうことは我慢する」

「わかってはいるの。ただ、こんなに格好いいモテる彼氏を持ったことなかったから、持て余しているの」

「よく言う。俺の台詞だそれ。お互い様だな」

 二人で顔を見合わせて笑い出した。もう大丈夫だ。

 すると、携帯電話がなっている。見ると文也だ。

「すまん、ちょっと出る」
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