社内捜査は秘密と恋の二人三脚

「言われたとおりにやって、できなくても許して下さい」

「もちろんだよ。あいつにばれてもいいよ。いい加減捕まえて吐かせないといけないからね」

 えー、拷問したりするんじゃないでしょ?私の顔色を見た文也さんが笑っている。

「ああ、警察じゃないからね。マフィアでもないし、拷問とか尋問とかしないけどさ。社長の前に出れば嘘もつけない。情報部に入るとき色々取り決めがあったからね。破るとまずい事態になるんだよ」

「情報部は入らせるときに色々あるんだ」

 賢人が言った。

 結局、翌週の金曜日の夜。作戦は決行された。
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