社内捜査は秘密と恋の二人三脚

 翌日。通常業務をしているときに、隣に気配がした。

「里沙さん」

「あ、京子さん……」

「眉間にしわ寄せてどうしたの?」

 隣の席に座ると、私を顔をのぞき込んで言った。

「このシステムの入力がまだうまくできなくて……専務はどうされたんですか?」

「うん、今日は外出なの。こっちの仕事をまとめようと思って戻ってきたのよ」

「そうだったんですね。秘書と両方って忙しくないですか?」
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