社内捜査は秘密と恋の二人三脚
間違いない、長田さんは昨日地下で見た人のひとりだ。
「実はね。二人に会う前日、長田さんらしき人をあそこで見かけたの。ふたりで段ボールから書類を出して話してた。もうひとりがもしかすると峰山さんなのかもしれない。書類を見て話している内容が……」
私も携帯に文章を書いて斉藤さんに見せた。斉藤さんは青くなって両手で口元を押さえている。
「これ本当?どう考えてもまずいじゃない。関根課長に話さないと……」
「待って。峰山さんかどうかがわかんないの。違う人ならもっとまずいでしょ」
「……で、鈴木さんもそれを探ってるんだよね」
「たぶんね」
「ねえ、私達でお互いの情報を交換して探っていこうよ。関根課長には私から話しておく」