社内捜査は秘密と恋の二人三脚
「おい、こっち側ブラインド下げろ」
そう言われて、フロア側をブラインドを下げた。かえって目立たないかしら?
「あー、背中が痛い。くそっ。で?どうした?」
猫背だったのに、ブラインドを下げた途端身体を伸ばしている。
「……これを見て。今朝、専務は本社へ急に行ったんだけど、これを今日の溶解で捨てるように頼まれたの。中身見るなと書かれてたんだけど、開けてこっちの箱に詰め直した。あなた、必要になりそうでしょ?」
彼はこちらに歩いてくると中身を持ち上げて確認した。そして、じっとしばらく書類を確認してから私を見た。
「里沙。お前、どこまで知ってる?これを俺に連絡してきたということは、この担当者が怪しいということまでわかってるんだろ?」
そうね、まあ、そうなるわよね。