社内捜査は秘密と恋の二人三脚
「里沙。お前賢いな。見ただけでそこまで把握したのか、しかも金額も暗算して……。褒めてやりたいところだが、これ以上は探るなよ。俺に教えてくれるだけでいい。とにかく危ないから何もするな。お前の携帯を貸せ。安全のためGPSを俺に入れさせろ。心配だ」
彼に携帯のロックを外して渡すと何やら私の方にアプリを入れている。位置情報アプリの共有?
「安心しろ。君が何か連絡取れなくなってまずい状況じゃない限り追跡しない」
「へえー?じゃあ、プライベートで怖い目に遭ったら助けてくれる?」
「……まあ、そうだな、お前が好きでもない男から襲われそうになったら連絡してこい。助けてやるよ」
「いいボディガードを手に入れたわ。よろしくね」
上目遣いで彼を横目で見たら、驚いた顔をして見てる。私が吹き出して笑ったら、彼も笑い出した。