社内捜査は秘密と恋の二人三脚
「じっと俺のこと見てるからさ。黒縁眼鏡のオタクが好みか?」
「そうね。最近そういうのが好みになってきたのかもしれない」
私は素直に答えた。彼が私を見て息をのんだ。やっぱり迷惑なのかな。
「……冗談よ、大丈夫心配しないで。あなたを困らせたいわけじゃない、元いた所へいずれ帰るんでしょ?」
「里沙、お前……」
私はサンドイッチをつまみながら彼に言った。
「この間のことは気にしないでいいわ。謝ってくれる必要もないから……」
目を上げて彼を見た。彼はため息をついた。携帯が鳴って、彼は電話に出た。