俺に抱かれる覚悟をしろ〜俺様御曹司の溺愛
私は顔を背けてしまった。

「みゆ」

「仕事中なので……」

「何があった、ちゃんと話してくれ」

「何もありません」

「じゃあ、俺はなんで避けられているんだ」

その時、総務部の後輩二階堂くんが入ってきた。

「社長、おはようございます」

「あれ、みゆ先輩大丈夫なんですか?」

「二階堂くんおはよう、昨日は迷惑かけてしまってごめんなさいね」

「大丈夫です、みゆ先輩のためならなんでもやりますから」

「じゃあ、この書類ホチキスどめしてくれる?」

「わかりました」

「社長、出来たら持って行きます」

「わかった」

そう言って廉也さんは総務部を後にした。

二階堂くんは廉也さんが行ったのを確認すると、私に話しかけた。

「みゆ先輩の側に、いつも社長がいますが、偶然ですか?」

「えっ?」

「みゆ先輩わかりやすい」

「からかわないで」

「社長に口説かれてるんですか?」

「ち、違うわよ」

「先輩、顔がそうだって言ってますよ」

私は頬を膨らませて二階堂くんの顔を睨んだ。
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