俺に抱かれる覚悟をしろ〜俺様御曹司の溺愛
龍司さんはそう言うと私の腕を掴み、診療所から連れ出そうとした。

「いや、東京には帰りたくない」

初めてだった、自分の気持ちをはっきり言葉にしたのは……

でもその途端急に息が苦しくなり、過呼吸に襲われた。

「立木さん、大丈夫ですか」

北山先生は私をベッドに運び処置をしてくれた。

「先生、みゆは大丈夫でしょうか?」

「過呼吸を起こしたんです、今日のところはお引き取りください」

「わかりました、また明日参ります」

龍司は診療所を後にした。

私はしばらく眠ってしまったらしく、気がつくと辺りは薄暗くなっていた。

「北山先生、私……」

「気がつきましたか?過呼吸を起こしたんです」

「すみません、また先生にご迷惑をかけてしまって……」

「大丈夫ですよ、以前過呼吸を起こしたことはありましたか?」

「いえ、初めてだと思います、あのう、龍司さんは」

「今日のところはお引き取り願いました」

北山先生は優しい笑顔を見せて、私を気遣ってくれた。

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