相性がいいってホントですか!?-大嫌いな伯爵令息とマッチングした結果-
思わずポロリと本音を溢すと、ため息混じりにそう言われる。

それでも呆れずクスリと笑ったカイルは、今度は啄むだけのキスを何度か降らせて。

「でも、ま。マッチングしなきゃお前とこうなれなかったんだから感謝はしてる」

なんてふわりと微笑んでいた。



『心も体も相性ピッタリ』が売りのマッチングシステム、体の相性はそのままの意味だけど⋯


“心、って、お互いの出す条件の事じゃなくて、こういう気持ちの事なのかも⋯”


横になったままの私の手にそっとカイルの手が重ねられる。
それだけですごく暖かい気持ちが胸を占めて、溢れ出すようで⋯


私もそっと、重ねられた彼の手を握り返すのだった。
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