受験日和です。
第一話。勉強しないと
いち子には、これをアゲるね。
学校帰りに渡されたのは、一冊の本…?
いや教科書。
最悪
もう勉強なんか、したくないのに
3年前の夏
中学校の渡り廊下で
「あっ藤村先輩ー!!」
目の前を通りかかった
一年先輩の神奈ヶ崎高校生、藤村先輩に
思い切って声をかけた。
「お前、来んな。つーかオレの高校に」
「!!」
はっとした。空気が止まってしまった。
窒息して死んでしまいたい。
とは、この事だ。
なら一層、誘拐? されてしまってもいい。藤村先輩なら
藤村先輩の通う神奈ヶ崎高校とは、
部活や行事も活発。偏差値も高レヴェル
サッカー部においては、全国大会の常連という、
地元でも有名なキラキラ高校なのである。
「先生! 私、
神奈ヶ崎高校に行きたいです。」
「伊東かあ。」
「はいっ。伊東いち子15歳。座右の銘は、友達一番電話? が二番♪三時間も勉強はしません」
「しかしなぁ伊東。神奈高っていうのは、
学級委員をやるぐらいじゃなきゃダメなんだぞ」
「えっ」
どうしようと思った。
学級委員。やった事は無い。
「ありせんー!!」
「ありせんな。ははは。昨日テレビで言っていたな。いいか伊東、真面目な奴は、意外とこの時期ニュースと大河ドラマぐらいしか観ていないんだけどな」
えっ。と思った
「じゃあ明日、いや今日帰ってからは、そういうモードで」
「あと 世界ふしぎ発見! だったかな。あれは社会の勉強だな。もうすぐ無くなるらしいぞ、あの番組」
…
「どうした伊東?」
「いえ別に」
世界ふしぎ発見… 観てはい無い。無い… 無い
藤村先輩では無い 無い。。
「先生はだな、伊東、うーんどうしようかな。そうだ! 伊東、放課後職員室に来なさい。進路相談室を、空けておくから」
「はい」
初夏の陽気。
いい空気。
みんな青空は、好きなの
大好きな藤村先輩
大好きな…
みんな恋が叶えばいいのに
みんな みんな
午後の授業は、眠ってしまった。
「伊東ー! 放課後職員室な」
「はーい」
どうしよう。私専用の取って置きの勉強対策とか。あるのかな。ドキドキ
「ええっと伊東は神奈ヶ崎高校へ行きたいと」
「はい」
「神奈ヶ崎高校を、目指して、例えば。例えばだな。」
「はい」
「今ものすごく勉強を頑張ったとする。」
「はい」
「例えば、神奈ヶ崎高校では無かったとしても、そこそこの優秀な高校に受かったとする」
「? はい」
「また、そこで頑張り続けられるのか? 意外と周りはお前より優秀なんだぞ?」
!?
しょえー!!!
どうしよう どうしよう
神奈ヶ崎高校が、家の隣に来ればいい←?
「分かりません」
「そうか。分かった
何か有ったら、また先生に言うように」
「はい」
放課後の学校を歩きながら、ため息交じり
クラスメイトのホモ? が話しかけて来た。
「ういりー」
「何がういりーよ」
「ういりー たらういりー」
「お前のガキがウツる!」
「ぴえん」
はぁータメ息を、ついた
今までのアホな友達とも、縁を切らなきゃ
家へ帰って、泣いてしまった
伊東の家は、母親がモデル
父親がライターというのをやっていて
しょっちゅう家に居るパパの方が、家事をよくやっている
「戦争が起きちゃえばいいのに…」
パパが
「いち子
そういう言い方は良くないと思うよ」
「だって私、パパとママの子だよ
そんなに頭いい訳ないじゃん」
「そうかー? パパはそうは思わないよ
パパはこう見えても京葉大学って所を、出ているんだけどな」
「ふーん京葉大学かぁ」
「いち子は、確か前は
普通科高校ならどこでもいい
みたいに言っていたよね」
「神奈ヶ崎高校も一応は普通科なんす
トップだけど」
「だったらパパは応援するよ」
「うん」
バタン
自分の部屋に戻った
パパに藤村先輩が好きな事バレちゃったかな
はぁー
恋を、優先させるか
勉強を、優先させるか
そうママに言われた時
いち子藤村先輩が好きだから大丈夫
と思っていた
いた
痛っ
( ´Д`)ノ
違ーう
何の科目
勉強しよう
とりあえず
ダイニングへ行ったら
パパが英字新聞を、広げていた
!!
家の中までこう!?
ちょっと言わなきゃ良かったのかも
仕方なくパタパタと麦茶だけ注いで来た
去年の夏は
仲良しチームで遊園地へ行って
パパとママとは軽井沢へ行った。軽井沢ではママと姉妹と間違えられたりして
楽しかった
世界滅亡ー
あっそうだ
宿題からやろう
眠くならないうちに
数学
…
どうしよう
ちゃんとノートが取れていない
途中から意味が分からない? 日本語?
仲良しチームで比較的勉強が出来る日南子に連絡しちゃお
もしも
何?
日南子に数学の神が降りて来たとす
とす?
まあいいや
Good Job!
日南子から妙なタイミングでスタンプが送られて来た
立て続けに
溺れる者は藁をもつかむ
参考書→虎の巻を、見るべし
完
完…かぁ
ごめん日南子
しかし、最後に一つ
翠の志望校ってどこだったっけ?
えっあいつ推薦だよ確か
陸上部陸上部
ありがとうと素直に打てない私がいる
友達の幸福を、喜べない自分がいる
うん
そうだった
大丈夫?
今日担任に何か言われてたみたいだったし
うん〈絵文字〉
大人げなく泣いてしまった
わんわん泣いてしまった
もう一回中学校を、最初からやり直したい!
うわーん
「いち子!?
パパが昔使っていた、英語の辞書を貸してあげようか?」
一階から声がした
「…今はいい」
泣き疲れて
いつの間にか眠ってしまった
学校帰りに渡されたのは、一冊の本…?
いや教科書。
最悪
もう勉強なんか、したくないのに
3年前の夏
中学校の渡り廊下で
「あっ藤村先輩ー!!」
目の前を通りかかった
一年先輩の神奈ヶ崎高校生、藤村先輩に
思い切って声をかけた。
「お前、来んな。つーかオレの高校に」
「!!」
はっとした。空気が止まってしまった。
窒息して死んでしまいたい。
とは、この事だ。
なら一層、誘拐? されてしまってもいい。藤村先輩なら
藤村先輩の通う神奈ヶ崎高校とは、
部活や行事も活発。偏差値も高レヴェル
サッカー部においては、全国大会の常連という、
地元でも有名なキラキラ高校なのである。
「先生! 私、
神奈ヶ崎高校に行きたいです。」
「伊東かあ。」
「はいっ。伊東いち子15歳。座右の銘は、友達一番電話? が二番♪三時間も勉強はしません」
「しかしなぁ伊東。神奈高っていうのは、
学級委員をやるぐらいじゃなきゃダメなんだぞ」
「えっ」
どうしようと思った。
学級委員。やった事は無い。
「ありせんー!!」
「ありせんな。ははは。昨日テレビで言っていたな。いいか伊東、真面目な奴は、意外とこの時期ニュースと大河ドラマぐらいしか観ていないんだけどな」
えっ。と思った
「じゃあ明日、いや今日帰ってからは、そういうモードで」
「あと 世界ふしぎ発見! だったかな。あれは社会の勉強だな。もうすぐ無くなるらしいぞ、あの番組」
…
「どうした伊東?」
「いえ別に」
世界ふしぎ発見… 観てはい無い。無い… 無い
藤村先輩では無い 無い。。
「先生はだな、伊東、うーんどうしようかな。そうだ! 伊東、放課後職員室に来なさい。進路相談室を、空けておくから」
「はい」
初夏の陽気。
いい空気。
みんな青空は、好きなの
大好きな藤村先輩
大好きな…
みんな恋が叶えばいいのに
みんな みんな
午後の授業は、眠ってしまった。
「伊東ー! 放課後職員室な」
「はーい」
どうしよう。私専用の取って置きの勉強対策とか。あるのかな。ドキドキ
「ええっと伊東は神奈ヶ崎高校へ行きたいと」
「はい」
「神奈ヶ崎高校を、目指して、例えば。例えばだな。」
「はい」
「今ものすごく勉強を頑張ったとする。」
「はい」
「例えば、神奈ヶ崎高校では無かったとしても、そこそこの優秀な高校に受かったとする」
「? はい」
「また、そこで頑張り続けられるのか? 意外と周りはお前より優秀なんだぞ?」
!?
しょえー!!!
どうしよう どうしよう
神奈ヶ崎高校が、家の隣に来ればいい←?
「分かりません」
「そうか。分かった
何か有ったら、また先生に言うように」
「はい」
放課後の学校を歩きながら、ため息交じり
クラスメイトのホモ? が話しかけて来た。
「ういりー」
「何がういりーよ」
「ういりー たらういりー」
「お前のガキがウツる!」
「ぴえん」
はぁータメ息を、ついた
今までのアホな友達とも、縁を切らなきゃ
家へ帰って、泣いてしまった
伊東の家は、母親がモデル
父親がライターというのをやっていて
しょっちゅう家に居るパパの方が、家事をよくやっている
「戦争が起きちゃえばいいのに…」
パパが
「いち子
そういう言い方は良くないと思うよ」
「だって私、パパとママの子だよ
そんなに頭いい訳ないじゃん」
「そうかー? パパはそうは思わないよ
パパはこう見えても京葉大学って所を、出ているんだけどな」
「ふーん京葉大学かぁ」
「いち子は、確か前は
普通科高校ならどこでもいい
みたいに言っていたよね」
「神奈ヶ崎高校も一応は普通科なんす
トップだけど」
「だったらパパは応援するよ」
「うん」
バタン
自分の部屋に戻った
パパに藤村先輩が好きな事バレちゃったかな
はぁー
恋を、優先させるか
勉強を、優先させるか
そうママに言われた時
いち子藤村先輩が好きだから大丈夫
と思っていた
いた
痛っ
( ´Д`)ノ
違ーう
何の科目
勉強しよう
とりあえず
ダイニングへ行ったら
パパが英字新聞を、広げていた
!!
家の中までこう!?
ちょっと言わなきゃ良かったのかも
仕方なくパタパタと麦茶だけ注いで来た
去年の夏は
仲良しチームで遊園地へ行って
パパとママとは軽井沢へ行った。軽井沢ではママと姉妹と間違えられたりして
楽しかった
世界滅亡ー
あっそうだ
宿題からやろう
眠くならないうちに
数学
…
どうしよう
ちゃんとノートが取れていない
途中から意味が分からない? 日本語?
仲良しチームで比較的勉強が出来る日南子に連絡しちゃお
もしも
何?
日南子に数学の神が降りて来たとす
とす?
まあいいや
Good Job!
日南子から妙なタイミングでスタンプが送られて来た
立て続けに
溺れる者は藁をもつかむ
参考書→虎の巻を、見るべし
完
完…かぁ
ごめん日南子
しかし、最後に一つ
翠の志望校ってどこだったっけ?
えっあいつ推薦だよ確か
陸上部陸上部
ありがとうと素直に打てない私がいる
友達の幸福を、喜べない自分がいる
うん
そうだった
大丈夫?
今日担任に何か言われてたみたいだったし
うん〈絵文字〉
大人げなく泣いてしまった
わんわん泣いてしまった
もう一回中学校を、最初からやり直したい!
うわーん
「いち子!?
パパが昔使っていた、英語の辞書を貸してあげようか?」
一階から声がした
「…今はいい」
泣き疲れて
いつの間にか眠ってしまった
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