副社長秘書は溺愛彼女を囲って離さない
次は向き合ってラットプルダウン。
腕を大きく上下に動かす。
「え?それ、関係あんの?」
「は?どういう事だよ。ック」
キッツ!
「涼太くんバカなの?ック」
「屁?」
「屁じゃなくてよ。話聞く限り、エマちゃん、婚約者の事はもう何とも思ってないと思うけど。」
「え?そなの?」
どのへんが?
ムン!とバーを引く。
「いや、知らんけど。だって、BARの前に元婚約者とモメてたんだろ?ック!あの時、全く気にしてるようには見えなかったぞ?普通、そんな事があったら動揺するくね?キチー!」
塁はバーを降ろした。
た、確かに。
ケロッとしていたかもしれない。
めっちゃ元気だったな。
なんなら、ずっと元気だ。
「いや、でも。ほら、見せないようにしてるとか?」
俺はまだ、続ける。
「なんで?」
なんで?何でだ?ック!あと5回。
「知らん」
「カウンターから2人話してんの見てたけど、ただの仲良しカップルだったぞあの雰囲気は」
見てんなよ。
仲良しカップル!?