副社長秘書は溺愛彼女を囲って離さない
どれ。
まず、あのトンチンカン発言は置いておこう。
ふぅー。
ソファーにドサっと座る。
こんなふうに、いってらっしゃいとか玄関で見送るなんてな。ッフ
しかし驚いた。
帰ってくるなり、栄麻は俺の名前を叫んで泣いてた。
てっきり、あのクソヤローの事を思い出して泣いてるんだと思った。
まさか、あんな適当に作った朝飯に感動して泣いてるとは思わなかった。
栄麻は施設育ちだ。
高校卒業後からは、誰にも頼らず1人で必死に生きてきたんだろう。
きっと、明るい性格と、要領の良さで、自分の育った環境を卑下する事なく、必死なのも気付かず、1人でいろんな選択をしながら、たくましく生きてきたに違いない。
あいつは、間違いなく自立した女性だ。
ただどっか抜けてっからな。
だからか?あんなクソヤローと結婚する所だったよな?
アイツこそ、騙されちゃってたよな?
危ねぇ。