副社長秘書は溺愛彼女を囲って離さない

進とも何もなければあんな風に幸せそうに、結婚出来たのかな?

「またひとりになっちゃった」

今まで、思い出した事もなかった進との四年間が走馬灯のように頭を駆け巡り、支配する。


消えろ!!

消えろ!!

キツくキツく、瞳を閉じる。

なのに、より鮮明に、思い出される楽しかった進との思い出。
最後のレストランでの出来事。


もう、居ても立っても居られなくなった私は、
こぼれ落ちる涙を乱暴にぬぐい、再びタクシーに乗ってホテルへ閉じこもった。

もう。明日、予定より早いけど帰ろう。

落ち込んでたって、ひとりなのは変わらない。
何とか、生きていかないと。

どうせなら、楽しく!

そう、自分に言い聞かせる。

そうして、ひとしきり泣いて
少し落ち着きを取り戻した私は、
最後にパァーッと美味しいお酒でも飲んで、
ガンガンうるさいところで、
進の事なんか忘れようと、クラブに行く事にした。


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