副社長秘書は溺愛彼女を囲って離さない

ガチャ

あ!!涼太だ!!帰ってきた!!

「涼太ー!!おかえりー!!」

パタパタと玄関へ向かう。
こんなの尻尾を振った犬だ。
本当に。

「ああ。ただいま」

そして、頬にキス。
ふふふ

ビシッとオーダースーツを着る涼太は、本当にカッコいい。
今日は、ネイビーにストライプのスリーピースのスーツだ。

「涼太!お疲れ!!ご飯、出来てるよ!」

そう。今日は私は休み。
そういう時は、私が作っている。

「おお。ありがとな。」

そう言って、頭をポンとすると、着ていたジャケットをあちーと言って、ポーイとソファーに投げた。
涼太は、割と大胆だ。

そして、ワイシャツの袖をグイグイまくって、逞しい腕が出てきた。

「男の人って大変だよね」

「何が?」

「だって、夏でもジャケット着てさー」

「はは!そうだな。俺の立場上、ジャケットは結局着るな。ノーネクタイは楽だけど、好きじゃないんだよ。見た目がな。納得いかん。」

ムムっとした。

「オシャレだもんね、涼太」

「栄麻だろ。それを言うなら」
< 158 / 200 >

この作品をシェア

pagetop