副社長秘書は溺愛彼女を囲って離さない
まさかだった。
嘘、、だろ?
そんな風に思ってたのか!?
飽きた?嫌いだ?
逆だ!!真逆だ栄麻!!
また、肝心な時に俺は、バカな事をしていたらしい。
栄麻が、そんな風に思うとも思わずに。
だから、塁にも鈍いって言われるんだ俺は。
こんな風に、栄麻を傷つける事になるなんて、1ミリも思わなかった。
俺はバサッと起き上がり、カバンに入れていた指輪をとった。
そして、俺に驚いてベッドに起き上がった栄麻の前に、ひざまづいた。
「栄麻。ごめん。
俺、バカだから。
その、栄麻を前にすると、その。
どうしても、愛おしくて我慢できなくて。
いつでもどこでもしてたろ?
でも、そんなんじゃ俺、嫌われると思って。
だから、我慢しようとジムに行って紛らわしてたんだ。
栄麻が、まさかそんな風に思ってたなんて気付かなくて。
栄麻。俺は、心の底から本当に愛してる。
俺と、結婚してくれるか?」
そう言って指輪の箱をパカッと開けた。
だ、ダサすぎる。
いろいろすっ飛ばしてる。
何だコレは。
明日、夜景の見えるレストランで栄麻の誕生日を祝って、ビシッとキメるはずだったプロポーズを、こんな間抜けな形で披露してしまった。