副社長秘書は溺愛彼女を囲って離さない
何も言わない私に、進は畳み掛ける。
「なぁ、栄麻。
本当は、俺の事愛してるだろ?
ちょっと、ふくれてるだけだろ?
ほら、今からでも遅くない俺の家に行こう!!
朝まで、愛し合おう?」
き、気持ち悪い。
何、この人。
全身に嫌悪と悪寒がほとばしる。
私は今から、涼太と待ち合わせなんだから!!
邪魔しないで!!
「む、無理。本当に、、」
なんとか、声を出す。
気持ち悪くて、どうにかなりそう。
「なぁ。そんなカッコしてどこ行くんだよ。」
急に進が冷たい声を出す。
怖い。
「私がどこで何しようが関係ないでしょ!?」
「なぁ。栄麻。もういいよ。
お前がどこの誰かと今まで遊んでたとしてもさ。
俺、怒んないから。
な?俺とやり直そう?
お前、家族もいないしさ。
俺がもらってやるからさ。
俺たちなら、幸せになれるって」
そう言って、私の手をギュッと掴んできた。