猫に生まれ変わったら憧れの上司に飼われることになりました
カップを指先でつついて聞く。
健一は頷いて「そうなんです。実は1度……」と、ミーコの失態を面白おかしく話はじめた。

それを聞いていた山内が驚いた様子でミーコへ視線を向ける。
自分の失態を暴露された尚美は唖然としてそれを見返すことしかできなかった。

自分の恥ずかしい失敗を人にバラしてしまうなんて。
しかも相手は山内だ。

信じられない!
ショックを隠しきれなくて1人リビングのテーブルの下に隠れる。

丸まってなにも見なかった、聞かなかったことにしたいのにふたりの笑い声がいつまでも聞こえてくる。
もうそんな人追い返してよ!
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