猫に生まれ変わったら憧れの上司に飼われることになりました
☆☆☆

それからも尚美はドシンドシンと室内で暴れまわった。

だけど子猫の体重では大した音にはならなくて、どれだけ待っても誰も様子を見に来てくれなかった。

もう、ダメなのかもしれない。
私は所詮猫で、人間を助けることなんて……。

と、諦めかけたときだった。
突然玄関のチャイムが鳴って尚美は動きを止めた。

「関さん、管理人の渡部です」
その声にハッとして玄関へかけよった。
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