猫に生まれ変わったら憧れの上司に飼われることになりました
それに息に乗ってただよってくる匂いは病人のそれだ。
心配になってベッドの上に飛び乗ると、健一が抱き上げて膝に上げてくれた。

やさしく背中を撫でられるとうっとりしてくる。
今朝のてんやわんやのせいで少し疲れてもいた。

「少し眠るといいよ。みんなが来る前に」
みんなって?

そう質問するより先に眠気が来てしまって、尚美はそのまま目を閉じたのだった。
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