猫に生まれ変わったら憧れの上司に飼われることになりました
尚美の緊張が高まり背筋がピンッと伸びた状態でおすわりする。
ニコニコ微笑んでみたいけれど、猫なのでちょっと難しい。

「ふふっ。かわいい猫ちゃん」
すぐに反応したのは義理妹さんだ。

優しそうな笑顔を向けてくれているので、不快な気持ちにはさせていないようだ。

「どうして猫がここにいるんだ?」
しかめっ面をしたのはお父さんだ。

ひぃ!
そ、そうですよね!?

マンションの部屋ならともかく、ここは病院だ。
セラピーでもない限り、動物が入り込むなんてもっての他だ。
< 147 / 219 >

この作品をシェア

pagetop