猫に生まれ変わったら憧れの上司に飼われることになりました
そして尚美は健一の膝の上で話を聞いていた。

「そうだな。今回のことでいつなにが起こるかわからないってこともわかったことだし、小会社で仕事をしている人たちのこともわかった」

健一が静かな声で話す。
「復帰したタイミングで次期社長としての勉強を始めさせてください」

お父さんへ向けて頭を下げる健一。
それを見て安堵の表情を浮かべる家族たち。

尚美は複雑な気持ちでそれを見上げていたのだった。
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