猫に生まれ変わったら憧れの上司に飼われることになりました
尚美は返事をしようとしたけれど、口に大きなマスクがつけられているようで声はでなかった。

代わりにコクンと頷く。

女性はなにやら慌てた様子で部屋を出ていったので、どうやらまたひとりになったみたいだ。

それよりもここはどこだろう?
どうして天井がこんなに低いんだろう。

関さんの部屋じゃないみたいだけど。
そっと自分の右手をあげてみる。

それを見た瞬間、大きく息を飲んだ。
白くてモコモコの毛がない。

なによりも肉球がない!
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