猫に生まれ変わったら憧れの上司に飼われることになりました
ジャーキーといえば犬のようなイメージがあるけれど、猫用もあるみたいだ。
それにしても、動物用のおかしはこんな味なんだ……。

尚美は吐き出してしまったジャーキーの匂いをクンクンとかぐ。

最初は妙な味だと思って吐き出してしまったけれど、慣れてくると美味しそうな匂いに感じられてくる。

もしかして私がこの体に適応していっているのかな?
なんて思いながら、「もう一口食べてみる?」と、差し出されてそれを加える。

奥歯を使って噛みちぎり、今度は吐き出すことなく咀嚼する。
だんだんと美味しくなってきたかもしれない。

そう感じ始めると今度は止まらなくなってきてしまった。
次がほしくて健一の腕にすがりつく。
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