猫に生まれ変わったら憧れの上司に飼われることになりました
理性のある尚美はそう思うけれど、体は子猫のものだ。

今日はずっと空腹で歩きまわっていたから、いくら寝ても寝たりない状態にあるらしい。

健一に抱っこされ、暖かな布団にくるまれて再びまどろみはじめてしまった。
あぁ、ダメだってば私。

こんなところで寝ちゃ、みんなに誤解されちゃう……。

一瞬会社の健一ファンたちの顔が浮かんできたけれど、それもすぐに消えて今度こそ深井眠りについたのだった。
< 34 / 219 >

この作品をシェア

pagetop