猫に生まれ変わったら憧れの上司に飼われることになりました
昨日は哺乳瓶だったから今日もそうなのかと思ったけれど、尚美がひとりでもミルクを飲むことができると判断したみたいだ。

「はい、どうぞ」
出されたミルクに鼻を近づけてクンクン匂いをかぐ。

そんなことしなくてもミルクだとわかっているのに、なぜかせずにはいられない。

そういえば動画とかで見た猫や他の動物たちも、こういう仕草をよくしていたっけ。

そして甘い匂いを確認してから、恐る恐る舌を出した。

熱いものは得意だし、アツアツになるまで温めてはいないはずなのに、思わず舌を引っ込めてしまった。

なにこれ、熱い!!
目を白黒させて健一を見上げて「ミャア」と、声を漏らす。

「まだ熱かったのかな? ごめんよ」

そう言ってミルクにふーふーと息を吹きかけて冷まし始めた。
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