猫に生まれ変わったら憧れの上司に飼われることになりました
これくらいの熱さでも食べられないなんて、猫舌って不便!

と、驚愕を受けつつも健一が目の前でふーふーしてくれている姿にまたドキドキしてきてしまう。

「はい、これでどう?」

自分が食べる物を健一が息を吹きかけて冷ましてくれるなんて、こんな世界あるわけない。

猫ならではの特権が多すぎて頭がクラクラする。

それでもどうにか理性を保ちつつ、もう1度ミルクに口をつけた。
今度は熱すぎなくていい温度だ。

一口食べるとどんどん食欲が湧いてきてあっという間にミルクを飲み干してしまった。

それどころかまだないだろうかとクンクン匂いを嗅いで探してしまう。

あぁ、私ったらみっともない。
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