猫に生まれ変わったら憧れの上司に飼われることになりました
これじゃシートベルトもつけれないけれど、とにかくおとなしくしているしかなさそうだ。

それにしても……こんなことになって健一の運転する車に乗ることができるなんて。

真剣な顔で運転する健一を横目でチラリと見る。
会社の女性社員たちが見たらこぞって黄色い悲鳴を上げそうなビジュアルだ。

ミーコを助手席に座らせているからか、健一の運転はとても静かで尚美もほとんど体勢を崩すことなく目的地に到着していた。

「到着したぞ」
そこは尚美も知っている大きなペットショップだった。

動物を買っていない尚美には関係のない場所だったけれど、こんな風にお世話になる日がくるなんて思ってもいなかった。

健一はミーコをカートの上に乗せるとそこ横にかごも置いて店内へと入っていった。
ちゃんと、動物が座れる場所がカート内に設置されているタイプだ。
< 48 / 219 >

この作品をシェア

pagetop