猫に生まれ変わったら憧れの上司に飼われることになりました
健一は少なくても5時まで仕事をするとして、あと8時間もあるなんて!
気が遠くなるような時間に一瞬めまいを感じる。

だけど、逆に考えれば8時間あればなにか役立つことができるかもしれない、ということだった。

健一は疲れて帰ってくるだろうから、家のことをしてあげておくのはどうだろう?
幸い尚美もひとり暮らしで家事全般はなんとなくできるようになっている。

掃除と洗濯と、そうだ、料理だ!
パッと閃いた。

健一はいつも尚美のお弁当を褒めてくれていた。

料理は元々得意だし大好きだし、晩ご飯の準備をしてあげれば喜んでくれるかもしれない。

健一は自分のためにあれこれ準備してくれたのだから、少しでもお礼をしなきゃ!

尚美はそう考えて気合を入れたのだった。

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