猫に生まれ変わったら憧れの上司に飼われることになりました
「ミャア!!!」
と鬼気迫る鳴き声を上げてベッドに駆け戻り、布団の上から健一の体に飛び乗った。

けれどミーコの体は軽くてこれくらいでは起きてくれない。
「ミャアミャアミャア!!!」

ほとんど人間の悲鳴に近い鳴き声で鳴いた。
起きて!

お隣さんが火事よ!
今すぐ起きて!!

健一の体の上で何度も飛び跳ねて叫ぶと、ようやく薄めが開いた。
「ミーコ、どうした?」

質問する健一を窓際へと誘導して、隣からの煙を見せた。
その瞬間健一が一気に目を覚まして目を見開くのがわかった。
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