猫に生まれ変わったら憧れの上司に飼われることになりました
見慣れた上着。
見慣れたズボン。

見慣れた靴。
見慣れたバッグ。

その人はなぜか私の持ち物をすべて身につけている。
それだけじゃない。

顔も……私!?
怪我をして血がついているその顔は紛れもなく尚美自身だったのだ。

な、なんで!?
だって私はここにいるのに……!

呆然と立ち尽くしている中で自分の体が単価に載せられて運ばれていく。
尚美は咄嗟に駆け出して救急隊員に近づいた。
< 9 / 219 >

この作品をシェア

pagetop