エルピスの花嫁~双子の神様に愛されて~小説版
「パパ、いったいぜんたいどうなってるのか、ちゃんと説明しなさーい!」
中庭につくと同時にパパに電話をかけて、スマホの画面が通話中に切り替わった瞬間私はゼロ距離で叫んでいた。
「珠子……元気そうでなによりだよ」
たぶん電話の向こうで耳がキーンってなってるだろうけど、パパは優しい。
「敷地くんたちが到着したのかな?ハッピーバースデー、珠子。パパからのサプライズプレゼントだよ〜」
能天気なパパの声に、イライラが募る。
「説明になってない! なに、サプライズプレゼントって」
「敷地くんたちのことだよ」
「人間がプレゼント!? 婚約者とか言ってるんだけど!?」
「そうそう。幸夜くん? 咲仁くん? あれ、どっちがどっちだっかな。まあいいや」
いやよくないでしょ!?
と思いながらも続くパパの言葉に絶句して、別の言葉が口から飛び出していた。
「パパも元気なうちに珠子の花嫁姿が見たくてね」
「花嫁姿よりももっといろいろ見るべき姿あるでしょ!?」
なんで一足飛びにそこに行っちゃうわけ?
本当に意味わかんない。
「大事な時期に一人で日本に残すことになったのは謝るよ。でも、海外を連れ回すわけにもいかないし……」
言葉が途切れて、電話の向こうからパパのあくびが聞こえてきた。
「まあ、とにかくそういうことだから。悪いけど、こっちはまだ深夜なんだ。明日も朝早いからパパは寝るね。おやすみー」
「は? え、ちょっと待っ……」
一方的に電話は切られた。
慌ててかけ直しても留守電に直行してしまって、コールも鳴らなかった。
芸術家って、みんなこんな自分勝手なの!?
まさかパパからのプレゼントが、敷地幸夜くんと咲仁くんだったなんて……信じられない!
中庭につくと同時にパパに電話をかけて、スマホの画面が通話中に切り替わった瞬間私はゼロ距離で叫んでいた。
「珠子……元気そうでなによりだよ」
たぶん電話の向こうで耳がキーンってなってるだろうけど、パパは優しい。
「敷地くんたちが到着したのかな?ハッピーバースデー、珠子。パパからのサプライズプレゼントだよ〜」
能天気なパパの声に、イライラが募る。
「説明になってない! なに、サプライズプレゼントって」
「敷地くんたちのことだよ」
「人間がプレゼント!? 婚約者とか言ってるんだけど!?」
「そうそう。幸夜くん? 咲仁くん? あれ、どっちがどっちだっかな。まあいいや」
いやよくないでしょ!?
と思いながらも続くパパの言葉に絶句して、別の言葉が口から飛び出していた。
「パパも元気なうちに珠子の花嫁姿が見たくてね」
「花嫁姿よりももっといろいろ見るべき姿あるでしょ!?」
なんで一足飛びにそこに行っちゃうわけ?
本当に意味わかんない。
「大事な時期に一人で日本に残すことになったのは謝るよ。でも、海外を連れ回すわけにもいかないし……」
言葉が途切れて、電話の向こうからパパのあくびが聞こえてきた。
「まあ、とにかくそういうことだから。悪いけど、こっちはまだ深夜なんだ。明日も朝早いからパパは寝るね。おやすみー」
「は? え、ちょっと待っ……」
一方的に電話は切られた。
慌ててかけ直しても留守電に直行してしまって、コールも鳴らなかった。
芸術家って、みんなこんな自分勝手なの!?
まさかパパからのプレゼントが、敷地幸夜くんと咲仁くんだったなんて……信じられない!